ボルネオ発見録!クチン名物「マニチャイビーフン」― マレーシアの葉野菜が主役の一皿

Head for Kuchingへようこそ。東マレーシア・クチンへ移住した日本人家族が、ボルネオ島での日常をお届けしています。今回はローカル野菜が味わえる人気料理「マニチャイビーフン」を深掘りします!

ウォーターフロントの人気店で出会った一皿

クチンに移り住んでしばらく経った頃、ウォーターフロント沿いにある「Hup Ho」という人気店に足を運びました。

メニューを眺めていると、見慣れない名前が目に入りました。「マニチャイビーフン」

隣のテーブルの常連さんらしき人が食べているのをチラッと見ると、鮮やかな緑の葉がたっぷり絡んだ米麺が運ばれてきていました。「これだ」と思い、迷わず注文。

一口食べて、まずイメージと違ったのが食感。一見ほうれん草のようですが、食べると葉のシャキシャキとした食感があり炒めてあるのに歯ごたえがしっかり残っていました。葉は甘みが感じられてトッピングの乾燥エビとともにビーフンとの相性も抜群でした。派手さはないけれど、なぜか最後まで箸が止まらない一皿。何度もリピートしています。

マニチャイって何?

マニチャイは(Mani Cai/马尼菜)は東南アジアで見られる葉野菜ですが、商業栽培はボルネオ島のサバ州から始まったと言われているだけに、クチンやサラワク州では昔からごく身近な存在の野菜で、スーパーでもローカル野菜売り場に置かれています。1束 6リンギット (240円)ほど。

呼び名いろいろ

同じ野菜でも、地域や言語によって呼び名が異なります。「Manis(マニス)」はマレー語で「甘い」という意味なので、呼び名は違ってもどれも「甘い葉」というニュアンスが共通しています。

言語・地域名前意味
中国語・福建語Mani Caiマニチャイ(马尼菜)クチンで一般的な呼び名
マレー語(一般)Sayur Manisサユールマニス甘い野菜
マレー語(サラワク)Cangkuk Manisチャンクックマニス甘い葉
英語Sweet Leafスウィートリーフ/ Sabah Vegetableサバベジタブル甘い葉・サバ野菜

クチンのスーパーでは「Cangkuk Manis」と表示されていることがほとんどですが、KL(クアラルンプール)など西マレーシアでは「Sayur Manis」の名前で売られていることが多いようです。同じ野菜なのに呼び名が変わるのも、多民族国家マレーシアらしいですね。

食べ方いろいろ

マニチャイビーフン 米麺のビーフンと一緒に炒めたクチンの定番料理。卵が加わることが多く、食堂や屋台の人気メニューになっているお店も多数あります。

卵炒め ニンニクと卵だけで炒めるシンプルな家庭料理。ご飯のおかずとして毎日でも食べられる素朴な味です。

スープ仕立て 卵と合わせたスープも定番。KLではパンミーという麺料理の具材としてもよく使われています。

栄養もいろいろ

見た目は地味ながら、栄養価はなかなかのものです。ビタミンA・B群・C・E・Kをはじめ、鉄分・カルシウム・抗酸化物質・タンパク質・ミネラルをバランスよく含んでいます。葉が成熟しているほど栄養価が高まるのも特徴です。一方で生食は毒性がありNG。必ず加熱調理が必要です。

自分でも作ってみた

気に入ってしまったので、スーパーでマニチャイを買って自宅でも作ってみました。使うのは葉の部分だけ。振るだけでパラパラ落ちてくるほど葉は取れやすかったです。

今回挑戦したのはマニチャイの卵スープです。作り方はとてもシンプルで、葉をちぎってスープに入れ、溶き卵を回し入れるだけ。ベースの味は麺つゆを使って和風の味付けにしました。

食べてみると、シャキシャキした食感はしっかり残っていて、葉のほんのりした甘みがスープに溶け出してとても優しい味に仕上がりました。日本でいえば、ほうれん草の卵スープに近いイメージ——でも食感はもっとしっかりしています。

これほど手軽に作れて栄養もとれるなら、クチンの家庭で頻繁に食卓に上るのも納得です。

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