移住までのスケジュール総まとめ(完全版)

私たちは、2024年8月に東マレーシアのクチンに移住をした3人家族です。海外移住を考え始めたのが、2022年初め。どの国が子どもにとって幸せか、ビザはどの国が取得しやすかなどの視点で、様々な国を調べた結果、マレーシアに行き着いたのが2022年7月でした。マレーシアと言ってもボルネオ島に位置する東マレーシア。東マレーシアにはサラワク州とサバ州があり、私たちはサラワク州クチンの街への移住を決めました。そしてサラワク州が発効している長期ビザであるS-MM2Hビザを申請。移住するまで、どのようなスケジュール感で進めてきたか、また移住までにどんな手続きをしたのかをまとめました

2022年(移住について考え出す)

7月〜   ゆっくりマレーシアの情報収集

移住先の国が決まったことで、マレーシアに絞ってピンポイントに情報を集めることが出来ました。現地の声が聞きたくて、マレーシア在住の方やマレーシア移住を目指されている方々の本やブログ、Youtubeを見漁りました(笑) その中でも参考にしたものを紹介します。

<ブログ>

Go for it マレーシア教育移住日記・・・父子留学、母子留学中の留学エージェントを運営するお二人が、親目線でマレーシアの教育・学校に関する有益な情報を伝えています。

<Youtube>

マレーシア教育移住 Youtube / Global Education in Malaysia・・・学校や物件紹介、ママさんたちの座談会などマレーシアで子育てをするヒントが詰まっているチャンネル。

クラタビ・マレーシア留学チャンネル・・・マレーシアの数あるインターナショナルスクールの視察動画は、現地へ行けなくても学校の様子が分かりとても参考になりました。

Yuma in Ecofamiii Channel・・・節約・投資にまつわるお金の知識が得られるほか、マレーシアのスーパーでの価格比較など生活に密着した情報も豊富です。

FP Yuko Global・・・ファイナンシャルプランナーの視点で銀行やお金にまつわる情報、さらにマレーシアの教育や生活情報などを発信されていて、オンライン交流会を主催し情報交換の場も提供されている。

< 本 >

野本響子さん・・・マレーシアで子育てをされている野本さんの本はとても参考になりました。下の3冊は、私にとって教育を幅広い視点で考え、インターナショナルスクール、ホームスクールあらゆる選択肢を考えるきっかけとなった本です。

  • マレーシアの学校の○と✖️ アジア子連れ教育移住の第一歩(Kindle版)
  • マレーシアに来て8年で子どもはどう変わったか (サウスイーストプレス)
  • 子どもが教育を選ぶ時代へ (集英社新書)

10月〜  移住エージェントの無料説明会に参加、S-MM2Hビザを知る

IKI LINKS・・・MM2Hビザ申請、教育移住、賃貸物件紹介、事業進出など、マレーシア移住におけるサポートをしている日系のコンサルティング会社。ここが開催する無料オンライン説明会に何度か参加しました。リアルタイムでの参加ができなくても、事前に登録しておけば、後日説明会の動画が届くので、夫婦で一緒に見て情報共有が出来、とても助かりました。(※移住コンサルタントはいくつかあるので、無料相談などを利用して、ご自身にあった会社をみつけることをおすすめします。)

ここでの説明会で、マレーシアの長期ビザの一つであるMM2Hビザの経済条件が、コロナ後の2021年10月に厳しく改定されて以降、東マレーシアのサラワク州が独自に発行している長期ビザS-MM2Hビザに注目が集まっていることを知りました。そして、ビザ条件や現地の風土などを知るにつれ、私たちは東マレーシアがとても魅力ある移住場所だと感じるようになっていきました。

S-MM2Hの申請条件は、こちらをご覧ください。⏬

2023年(マレーシア下見旅行&S-MM2Hビザ申請へ)

3月下旬  東マレーシア下見旅行・学校訪問

百聞は一見にしかず!春休みを利用して、東マレーシア・サワラク州のクチンの街を下見することにしました。移住後の生活をイメージするため、主な目的はショッピングモールやスーパー巡り。生活用品の品揃えや値段をチェック出来たので、とても有意義な旅でした。下見の様子もまとめましたので、こちらをごらんください。⏬

さらに、移住の目的は、息子の教育も大きいので、下見旅行の1ヶ月前にクチンのインターナショナルスクール2校に学校見学を希望する旨の連絡をメールで入れて、アポイントを取っていました。そして、現地で何気なくネットサーフィンしていた時に、たまたま知ることになった学校型ホームスクールにも連絡し、そこも訪問しました。訪問した学校の様子は、改めて紹介したいと思います。

4月中旬  移住コンサルタント会社とのオンライン個別相談

マレーシアの下見から戻った4月上旬、かねてから参加させてもらっていたオンライン説明会の主催者である前出のコンサルティング会社に有料(1回60分5000円)で個別相談をお願いしました。

ここで伺った話では、S-MM2Hビザの認可がおりるまで通常は90営業日(約4ケ月)ほどだったのが、2023年3月以降、審査期間が長期化しており10ヶ月〜12ヶ月かかるということ。早く認可される人と時間がかかる人の違いもあまり明確ではないとのことでした。2024年4月に移住を目指しているのであれば、出来るだけ早く申請準備に取り掛かった方がよいことが分かりました。

まず確認!過去6ヶ月の経済条件を満たしているか

S-MM2Hを申請するために、まず①〜③いずれかの経済条件を満たす必要があります。(1RM=31円で計算 2023年7月上旬時点)

①直近6ヶ月の月収証明(直近3ヶ月の年金含む):RM7,000/約22万円(単身)RM10,000/約31万円(夫婦)以上
②直近6ヶ月の銀行普通預金口座:RM50,000/約157万円(単身)、RM100,000/約310万円(夫婦)以上
③直近6ヶ月の母国定期預金口座:RM50,000/約157万円(単身)、RM100,000/約310万円(夫婦)以上

私たちは②の条件で申請することにしました。これは複数の口座を合わせることが出来ますが、夫婦を合わせるなど名義の違う口座は合算不可のため、主申請者名義の口座残高が直近6ヶ月間(毎月末)、金額を満たしているかどうかを確認しておく必要があります。中には資産の多くを株など銀行預金以外で保有している方もいるかと思いますが、②で申請を予定している方は、申請の6ヶ月前には、資金を預金口座に移すなどして調整しておく必要があります。

5月中旬  移住コンサルタントへ正式にサポート依頼

S-MM2Hビザの申請は、自力で申請するにはハードルが高く、サラワク州政府の申請条件によると、全ての申請者は、サワラク州出身でサワラク在住のスポンサーが必要になります。もしくはS-MM2H取り扱いのライセンスを持つ認可代理店に依頼する必要があることから、われわれも現地エージェントの力を借りるため、前出のコンサルティング会社に正式にサポートの依頼をお願いしました。

サポート費用:夫婦申請RM15,000+子ども1人につきRM1,000= RM16,000 

S-MM2H申請に必要な書類

  • S-MM2Hビザ申請書
  • パスポートのコピー(申請人数分全ページ)
  • 顔写真 6枚 (パスポートサイズ 3.5cm×5cm、背景は青、申請者全員×6)
  • 経済条件を証明する書類
  • 無犯罪証明書
  • 英文結婚証明書 (夫婦で申請の場合)・・・コンサルティング会社がマレーシアの日本大使館に代理申請
  • 英文出生証明書 (子どもが帯同する場合)・・・         同上
  • メディカルリポート・・・後日クチンに出向き、現地エージェント案内のもと病院にて取得

S-MM2Hビザ申請書

S-MM2Hの申請には、マレーシア・サラワク州政府(観光・創造産業・舞台芸術省)の公式ホームページにあるS-MM2H申請書類を使います。(日本語の申請ガイド)

公式HPからプリントアウトした書類に記入する前に確認が必要なことがあります。

まず確認!パスポートの残存年数が24ヶ月以上あるか

S-MM2Hの申請条件には、パスポートの残存期間が24ヶ月残っている必要があります。私たちは残存期間が24ヶ月を切っていたため、まずパスポートの更新手続きをしました。パスポート番号は、更新手続きをすると変わるため新しいものを受け取ってから申請用紙に記入しました。

また他にも無犯罪証明書、健康診断書、日本大使館への申請書(結婚証明書・出生証明書)にもパスポート番号の記入欄があるので、残存期間が24ヶ月を切っている場合は、パスポートの更新をまずしてください。手続きは、住民票がある都道府県のパスポートセンターで出来ますが、基本的に更新手続きは残存期間が1年未満になった場合に出来るので、1年以上ある場合は、事情を話し例外的に手続きをしてもらう必要があります。私たちの場合も、まだ1年7ヶ月残っている中での更新だったので、S-MM2Hを申請する旨を伝え、その申請条件にパスポート残存期間が24ヶ月と記載されている書類を証明として提出したことで、受け付けてもらいました。残存期間が1年未満の場合は、2023年3月からオンラインでも更新申請が出来るようになっています。どちらで申請しても、新しいパスポートは直接窓口に出向いて受け取る必要があります(約1週間後)。

パスポートのコピー&証明写真は無料アプリを活用!

S-MM2Hの申請には、パスポートの全ページをコピーする必要があります。また更新した場合は、古いパスポートも全ページコピーする必要があります。3人全員のパスポートを更新した我が家は、パスポート計6冊分の全ページコピーが必要でした。最近は便利なスキャンアプリがあるので、それを使いました。さらに、証明写真にもアプリを使用しました。写真のサイズや背景の色も選べて便利です。証明写真は、家電量販店の写真プリントを使いL版サイズに1枚43円でプリントアウト出来ました。

L版(43円)×6枚=258円 *L版1枚に正面写真3枚入るので1人あたり2枚ずつ

パスポートスキャンに使ったアプリ:ターボスキャン

顔写真撮影に使ったアプリ:美肌証明写真

他にもスキャンや証明写真のアプリはあるので、ご自身で使いやすいもので大丈夫です。

5月下旬  結婚証明書&出生証明書の申請

S-MM2Hに夫婦で申請する場合は、英文の結婚証明書、子どもも一緒に申請する場合は英文の出生証明書が必要になります。在マレーシア日本大使館で英文の各証明書を発給してもらえますが、その申請にあたり必要な書類として3ヶ月以内に取得した戸籍謄本が必要です。また申請には、原則として、申請者(日本国籍者)本人が来館して申請する必要がありますが、マレーシア渡航前のビザ申請手続きなどの理由で申請者本人が来館できない場合には、委任状があれば代理での申請、受け取りが可能です。(在マレーシア日本大使館 より)

私たちも「戸籍謄本原本」・「大使館証明発給申請書」・「委任状」をサポートをお願いしているコンサルティング会社に送付して代理申請のお願いをしました。※サポート費用に含まれる

5月下旬 無犯罪証明書の申請

無犯罪証明書は、氏名、生年月日、性別、国籍、本籍地、現住所、旅券番号、申請目的、提出先、連絡先を記入した発給申請書を各都道府県の警察本部に提出することで、無料で受け取ることが出来ます。私たちは東京在住なので、警視庁で手続きしました。受け取りまでに2週間かかります。その時の様子をこちらに詳しくまとめました。⏬

6月下旬〜7月上旬 銀行へ英文残高証明の依頼

S-MM2H申請の経済条件として「直近6ヶ月の銀行普通預金口座にRM100,000以上(約310万円)」を証明する必要があるため、英文の残高証明の依頼書を銀行に提出しました。(1RM=31円で計算 2023年7月上旬時点)

私たちが利用している三井住友銀行で行った手続きを紹介します。まず窓口で英文残高証明が必要な旨を伝えると英語で氏名を記入するためのスタンプを押した「残高証明依頼書」を渡してくれます。(下の画像にある黒いスタンプ内に英語氏名記入、円建てに○)

⏬クリックすると拡大します。

毎月末の残高証明書を6ヶ月分必要なので、それぞれ月末の日付を記入し、計6枚の依頼書を提出することになります。発行手数料は、1通につき880円(税込)。手続後、約1週間~10日程度で手続時に記入した住所へ郵送されます。

三井住友銀行以外でもメガバンクであれば英文の残高証明を受け付けているので、それぞれの発行手数料をまとめました。

銀行名三井住友銀行 みずほ銀行 三菱UFJ銀行 りそな銀行
発行手数料
(1通につき)
880円880円窓口: 770円
アプリ: 550円
2,200円
各公式HPを参照しました。詳細は銀行名をクリックしてください。

7月下旬  マレーシア渡航 (健康診断、銀行口座開設、健康保険加入)

日本で揃える書類は全て揃えました。あとは、サラワク州クチンに渡り、病院で申請者全員が健康診断を受け、また定期預金口座を開設する必要があります。息子の夏休みを利用して、マレーシア渡航を決め、コンサルティング会社と共にスケジュールを立てました。私がお願いした会社はマレー半島にあるため、私たちがクチンに到着した時には、提携するクチンのエージェントがとても手厚くサポートしてくれました。

7/24(月)7/25(火)7/26(水)7/27(木)7/28(金)7/29(土)

成田発
朝8時 クチン着
9時 私立病院で健康診断
11時 銀行で
口座開設
14時 公立病院で認証スタンプクチンの
エージェントで
健康保険の契約
フリークチン発
日本帰国

現地での健康診断の様子はこちらにまとめました。⏬


銀行口座開設については、UOB銀行かHSBC銀行のどちらかを選ぶことになっていたので、渡航前にHSBC銀行を選択する旨を伝えておきました。

UOB銀行(United Overseas Bank)・・・シンガポールに本社を置き、東南アジア全域に展開している。UOB Malaysia の定期預金の12ヶ月金利は2.70%(2023年8月時点)

HSBC銀行(Hong Kong Shanghai Banking Cooperation)・・・ロンドンに本社があり、世界66の国と地域にサービスを提供している。HSBC Malaysiaの定期預金の12ヶ月金利は2.90%(2023年8月時点)

私たちが選んだHSBCでの手続きは、現地エージェントが口座開設窓口まで案内してくれて行うことができました。予め連絡を入れていたのか待ち時間もほとんどなく個室に呼ばれました。必要な情報を記入していくなかで、ポイントとなったことを紹介します。

まず定期預金の保有期間(Tenure)を決めること。1ヶ月~60ヶ月によって金利が2.50%~3.45%と幅があるので、保有期間を伝える必要があります。私たちは12ヶ月を選択し、金利は2.90%になります。またこの期間が過ぎると次の期間分は、自動更新となります。

次にS-MM2H下での定期預金を組む場合、職業欄には「Retired」と記入。S-MM2Hビザでは、原則としてマレーシア国内での就業は認められないため、日本の仕事を引き続きリモートなどで続ける場合でも、S-MM2Hビザ下では「Retired」ということになります。

また、私たちが一旦日本に戻ってから、マレーシアでS-MM2Hの手続を進めるために、銀行側がビザの担当エージェントに私たちの口座残高など個人情報の提供を許可するサインもしました。

そして口座が開設されるまでは、入金が出来ないため、この段階では手続きのみで終了しました。

8月上旬 銀行口座が開設される

7月25日に定期預金口座の開設手続きを済ませ、銀行から「Your Account Is Now Ready for Use」のメールが口座名義主である夫に届いたのが約2週間後の8月7日でした。その翌日に、HSBC銀行の担当者から口座番号の連絡がWhatsAppで来たのが驚きでしたが、ここで送金ができる準備が整いました。

S-MM2Hの条件として、マレーシア国内銀行に定期預金でRM300,000が必要なため、開設した銀行口座にその金額を送金する必要があります。金額が大きいだけに、円・リンギットの為替レートは相当気になりました。

2023年8月13日(送金時):1リンギット31.5円 (RM300,000=¥945万) 

2023年7月13日(その1ヶ月前):1リンギット29.7円 (RM300,000=¥891万)  その差額54万円

送金時のレートは、1ヶ月前と比べて54万円も高くなってしまい、換金するには全く良いタイミングではありませんでした。しかし、ビザの申請を進めるために送金を進めることにしました。

8月上旬〜中旬 Wiseで送金

上記で述べたように為替レートがよくないタイミングでの送金は気が進みませんでしたが、調べた中で一番手数料の少ない方法を調べ、Wiseを使って送金することにしました。Wiseの手数料がなぜ安いかというと、まず送金する側が自国にあるWiseの口座にお金を振り込み、それと同額を受取側の国のWiseがその国の該当口座へと振り込むという国内送金の仕組みを使っているので、手数料やかかる時間を抑えることができるのです。

しかし、マレーシアへは一度に送金出来る金額が1日上限100万円までのため、私たちは30万リンギットを夫婦で手分けして数回に分けて送ることにしました。Wiseが安いといっても、その都度手数料が7700円ほどかかったので、送金の限度額措置は送金額が多くなるほど痛いなと思います。またネット上での高額送金は心配なので、まず1万リンギット (約31万円)を送ったところでWhatAppを通じてHSBCの担当者に連絡し、着金を確認したところで、該当金額になるまで数日に分けて送金しました。この間、リンギットが少しでも安くならないかレートとにらめっこしていましたが、結局1リンギット=31.4〜31.6円 ほどの変動でした。

そして、指定の金額を送金し終わったタイミングで再び銀行の担当者に連絡し、全額着金している確認ができホッとしました。

9月下旬 受付レター

9月下旬、代理申請してくれたエージェントを通じて、正式に受付レター(Acknowledgement Letter)が届いたとの連絡が来ました。サワラク移民局の受付処理がオンラインに変わったばかりで混乱のためか、受付完了までに時間がかかったとのこと。やっとここでスタートラインにたった感じです。承認レター(Approval Letter)が来るのが待ち遠しい。。果たして、何ヶ月後になるのか!?

そして・・・10カ月

以前投稿した2023年9月28日から進展がありました。

2024年(S-MM2H承認レター〜ビザ取得)

7月中旬 承認レター

申請から待つこと10カ月!2024年7月中旬に承認レター(Approval Letter)が届いたとの知らせを受けました。エージェントから「おめでとうございます!」とメールで伝えられた時は、本当にホッとしました。

しかし承認レターが来たら終わりではありません。さらにソーシャルビジット・パスを申請する手続きが待っています。 また承認レターから6カ月が過ぎてしまうと承認が取り消されてしまうので、注意が必要です。

他にもS-MM2Hの確認条件が記載されていましたので、詳細は▶︎をご覧ください。

承認レターに記載されていた確認条件(一部抜粋)

・S-MM2Hの60カ月(5年)の承認期間はパスポートの有効期限に準じ、さらに最長120カ月(10年)まで延長することができる。

・承認レターの日付から6カ月以内にソーシャル・ビジット・パスを取得しなければならない。

・6カ月以内にソーシャル・ビジット・パスを取得できない場合は、申請が取り消される。

・S-MM2H保持者とその配偶者は、サラワクに年間の累積滞在日数が30日間以上必要である。

・定期預金は2年目以降、承認された経費のために最大12万リンギット(約400万円)まで引き出すことができる。

・S-MM2H保持者は、西マレーシアへの渡航を許可される(居住を除く)。

・S-MM2H保持者が亡くなった場合、3カ月以内に移民局に申し出る必要がある。

・犯罪を起こした場合、このプログラムでの滞在は直ちに取り消される。

そして以下の必要な書類をサラワクの移民局に持参してビザ代を支払うことでS-MM2Hのソーシャル・ビジット・パスを取得できるという流れです。

①パスポート

②セキュリティボンドの領収書

③最近のメディカルリポート

④サラワクの健康保険に加入した証明

セキュリティボンドとは?

セキュリティボンドとは、政府に予め払う保証金のようなもので、出身国によって支払う額が違い、日本人はRM1,000(およそ3万3000円)です。何か規定を破ったりなどした場合、没収されていまいますが、S-MM2Hを解約・終了した時点で戻ってくるお金です。(国別の金額はこちら)

セキュリティボンドは、主申請者のみが支払うため家族で申請した場合もRM1000です。支払いは政府のウェブサイトで予めオンライン決済しておきます。(私たちはRM1000をエージェントに支払い、進めていただきました。)この領収書は、移民局に出向いた際に支払いが完了した証明書類として提出します

8月下旬 いざ東マレーシアへ〜ビザ取得!

8月下旬、私たちの仕事、子どもの学校、日本の家じまいなど様々な手続きを終わらせて、日本を出国しました。 日本での様々な手続きについては、下記リンクにまとめました。

マレーシア・クチンに到着したら、まず健康診断です。このあたりの段取りも現地のエージェントが調整してくれたので、とてもスムーズでした。

およそ1年前のビザ申請時にもメディカルリポートを提出したため、なぜまた健康診断を受ける必要があるのか、現地のエージェントに聞くと、「最近のメディカルリポート」の「最近」とは直近6カ月以内だとのこと。そのためもう一度、健康診断を受ける必要がありました。

前回と同様に検診内容は、医師の問診、血液検査、尿検査、胸部レントゲン。(3人家族で所要時間およそ2時間)翌日にすぐ結果が出ることに毎回驚きますが、メディカルリポートを受け取った次はそれに公的な承認サインをもらう必要があるため、政府の病院に行きました。

政府の病院のひとつKlinik Kesihatan Batu Kawa

以前の記事でも政府の病院について書きましたが、地元の方々はRM1(およそ33円※2024年8月時)で診察を受けられるため、今回も病院内は大混雑でした。

そして健康保険。1年前の申請時に、民間の保険に入会(申請条件のひとつ)しましたが、こちらも更新時期が来ていたため、渡航前にオンラインで更新手続きを済ませました。(マレーシア国内でしか使えない保険のため、日本にいる間は、全くお世話になることもなく更新となりました。)日本で更新した場合、領収書などの支払い証明はプリントアウトして日本から持参することをおすすめします。また、エージェントによっては別の保険会社を薦めてくることもあるので、更新が必要なのか、保険の内容も含めてエージェントと確認が必要かと思います。

これで全ての書類が揃いました。

サラワク連邦政府庁舎へ

大きな庁舎の2階に移民局があります

そこで書類の確認と料金の支払いがあります。1人あたり5年のソーシャル・ビジット・パスともう一つ、「JPビザ」というビザ代もあり、合わせてRM 3,000でした。※JPビザ(Journey Performed Visa)とは、マレーシアに外国人がソーシャルビジットで入国する時に発給されるシングルエントリービザ(1回の入国に限り有効)。今回の入国時はノービザで入国しているため、その代わりに発給されたものです。

・Visit Pass (Social): RM 500×5年=RM 2,500

・Journey Performed Visa: RM 500

                      Total. 1人あたりRM 3,000 (およそ10万円)

そして、帯同する子どもについては、1年ごとにビジット・パスの更新が必要なので、1年分のRM500とJPビザ代のRM 500を支払いました。(※これは申請者が50歳以上の場合)

30代、40代で子どもをサワラクの学校に通わせる場合、学生ビザを学校側に申請してもらってからS-MM2Hの正式な申請をすることになります。学生ビザに関しても1年ごとに再申請します。

S-MM2Hを取得!

1年をかけた様々な手続きがありましたが、やっとこれで終わりです。

移民局の方から渡されたパスポートを開くと、見開き全面に大きくステッカーが貼られていました。

長かったぁ〜。マレーシア、そしてクチンの街に受け入れてもらったような、とても嬉しい気持ちになりました。 これまで、サポートしてくださった多くの方々に本当に感謝の気持ちを伝えたいです。ありがとうございました!

今後は、住んでみて発見した東マレーシア・サラワク州クチンの街の魅力を発信していければと思います。

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