S-MM2H申請の条件に、健康診断書の提出があります。これはサワラク州内の医療施設で診断されたものに限るため、私たち家族もマレーシアのクチンに出向き受けてきました。その時、経験した内容をまとめました。
申請者全員のメディカルチェックが必要
当初、主申請者の夫と配偶者の私のみがメディカルチェックを受ければ良いと考えていたのですが、一緒に申請する8歳の息子もチェックを受ける必要があることが病院についてから判明しました。現地のエージェントによると、S-MM2Hに申請する子どもも、6歳以上ならメディカルチェックを受ける必要があるとのことでした。
私立病院でメディカルチェックを受ける
現地エージェントの方に案内していただいたのは、クチンにあるBorneo Medical Centerという私立病院。MRIやPET、CTの設備もある大きな病院です。ここへは、我々のようにメディカルチェックアップが目的で来る旅行者もいるためか、無料でトランクなど荷物を預けることも出来ます。(参照サイト)
到着後まずS-MM2Hの申請書の最後の2ページにあるMedical Report of Applicant (Form RB II) に必要事項(氏名、性別、パスポート番号、生年月日)を記入して、受付で渡します。
メディカルチェックの内容は以下の通り
- 尿検査
- 血液検査
- 胸部X線検査
- 医師による問診
尿検査
受付でプラスチック容器を渡されて採尿後、指定のカゴに入れました。
尿検査で調べる項目
尿酸値、尿蛋白、尿糖、尿ケトン、尿血潜、尿中ビリルビン、尿ウロビリノゲン、尿亜硝酸塩、
顕微鏡検査: 尿中赤血球数、尿白血球数、上皮細胞数、尿結晶体
血液検査
採尿の後、程なくして採血の部屋に呼ばれました。採血では採血用の容器管2本分採りました。思いがけない健康診断で、心の準備が出来ていない8歳の息子は「え!ぼくも血抜くの!?」と半べそでしたが、なんとか無事に採り終えました。
血液検査で調べる項目
梅毒(VDRL)、A型肝炎抗体、B型肝炎抗原、B型肝炎抗体、HIV
胸部X線検査
採尿、採血のあとの受付で20分ほど待ってX線検査の部屋へ通されました。
胸部X線検査で調べる項目
肺浸潤、心胸郭比、肺門縦隔病変、胸水
医師による問診
最後の医師による問診では、S-MM2Hの申請書の最後にあるメディカルリポートにある既往歴(Medical Background)を聞かれ、医師がチェックを記入していくというもの。
精神疾患、結核、てんかん、慢性喘息、肝炎、エイズ、糖尿病、心臓病
質問では「今まで大きな病気はしたことあるか」「喘息など持病は持っていないか」といった聞かれ方だったので、項目ごとに詳しく聞かれることはありませんでした。医師の問診が終わり、この日の検診はすべて終了。お会計は、MM2-Hのパッケージ:RM96+胸部レントゲン:RM37+医師の問診RM35で1人あたりRM168 (約5000円*RM1=30円で計算)をクレジットカードで払いました。検診の結果が記されたメディカルリポートは、4時間後くらいには出ると言われましたが、翌日エージェントの方が受け取ってくれるとのことでお任せしました。
公立病院で認証スタンプをもらう
S-MM2H申請では、病院のメディカルリポートに、サワラク州の政府医療機関で認証スタンプをもらう必要があります。ということで、健康診断の翌日、メディカルリポートを持ってKlinik Kesihatan Jalan Masjidという公立病院を訪れました。受付の椅子にかなりの人がいたのでエージェントの方に伺ったところ、公立病院の外来診察は破格でなんとRM1。しかも薬代はかからないことから現地の人たちの多くは公立病院を利用するとのこと。ただ難点はすごく混むことだそうです。(参考サイト)
40分ほど待ったところで受付の順番が回ってきました。まず、ここで認証にかかる料金・RM40(約1200円)を支払うとのことで、それぞれ3人分支払いました。(カード払い可)さらに同じくらい待ったあと呼ばれた部屋では、担当の方が笑顔で迎えてくれて「日本はいいところですね」など話している間に手際よく認証スタンプを押してくれました。これでS-MM2Hの申請に必要な健康診断書の書類が完成しました。
この後、保険の加入、銀行口座の開設など今回の旅で進めた手続きも引き続きアップしていきます。