ここが驚き!マレーシアの交通ルールとマナー

Head for Kuchingのサイトへようこそ!私たちが住む東マレーシアのクチンの街は、電車が走っておらず、まだまだ車社会。私たちも移住後は、車を入手し子どもの学校への送り迎えに、ほぼ毎日運転しています。道路は、日本と同じ左側通行なので運転感覚的には馴染みやすい部分もある一方で、渋滞も多く、交通標記の違いやマナーなど、クチンの街中を運転している中で、戸惑うことも多かったので、特に私たちが生活している東マレーシア・クチンの道路交通事情をまとめてみました。

赤い矢印信号

日本では馴染みがないですが、赤色の矢印信号があります。右折やUターンができないタイミングでそれぞれ赤で表示されます。逆に日本のように赤信号の横や下に緑の矢印が表示されるといったことは、ありません。

カウントダウン式信号

日本の道路しか運転したことがない方は、青信号や赤信号の残時間をカウントダウンで教えてくれる信号を見ると驚くかもしれません。私もその1人でした。海外では珍しくない信号のようですが、日本では歩行者用のみで車両用には導入されていません。

青の残時間がわかると交差点に入る時の発進タイミングが計りやすく、また渋滞時は、赤信号があと何秒で青に変わるか分かると、少しでもイライラの解消になったり、発信遅れを軽減できるので便利だなと思いました。

一方で青信号のカウントダウンは、滑り込みで行こうと急加速したり、赤信号のカウントダウンは、せっかちなドライバーがフライングすることもあります。特にバイクが多いですが、カウントダウン「3・2・・」あたりからスタートしている場面をよく見かけます。

フライングスタートするバイク

対面する信号が赤でも左折可能

対面する信号が赤でも、安全を確認した上で左折できます。上の写真にもあるように「Turn Left When Exit is Clear (安全なら左折可能)」と標記があります。マレーシアの道路交通法にも以下記されています。

許可された左折

76A. (1) 赤信号や他の交通標識が交差点で停止を指示している場合でも、道路を走行する自動車の運転者は、その道路に合法的に設置された左折を許可する交通標識に従い、交差点で左折することができます。ただし、道路上に表示された停止線の前で一旦停止し、安全であることを確認した後に行わなければなりません。

以下原文

Authorized left turns

76A. (1) Notwithstanding a red signal or other traffic sign indicating a place where traffic must stop at any traffic junction, any person driving a motor vehicle on a road may turn left at the traffic junction in accordance with any traffic sign authorizing such left turn that has been lawfully sited on such road after stopping before the marked stop line on the road to ascertain that it is safe to do so. <Road Transport Act 1987 [Act 333]>

ラウンドアバウト(円形交差点)の存在

クチンではラウンドアバウトと言われる円形交差点が多く見られます。常に時計回りで、右から来る車が途絶えたタイミングで入り、目的の出口へ向けて左車線に移動し、左に合図を出してラウンドアバウトを出るといった流れです。内外に2車線以上あることが多く、ラウンドアバウト内に先に入っている車が優先されるというルールです。

私たちもラウンドアバウトに入った後、左側の道に出たい車が、1番内側の車線から私たちの車の前を横切って左に抜けて行くことがよくあります。「来るかな?来るかな?」とラウンドアバウトでは特に緊張します。

また、ラウンドアバウトの手前では、合流する車で渋滞が発生することも少なくありません。

渋滞を示すラウンドアバウト前のカーナビ画像

ウィンカーをほとんど出さない

東マレーシアのクチンで車を運転していて驚いたのは、車線変更や右左折の際にウィンカーを使わないドライバーが多いことです。感覚的には、20〜30台に1台、ウィンカーを出している車に遭遇するくらい。中には逆方向のウィンカーを出したり、ウィンカーを消し忘れてずっと点滅させている車もあり、そのため、常に車の動きに注意する必要があります。

バイクが多い

東南アジアあるあるかと思いますが、マレーシアでもバイクが非常に多く、特に朝の出勤時間に信号待ちをしていると前列びっしりとバイクが並んでいる光景をよく見かけます。左右どこからでも走り抜けて来るので、右左折の時は特に注意が必要です。また軽装のドライバーも多くサンダルで運転していたり、子どもを間に挟んで3人乗りをしている、なんてこともざらにあり、ヒヤヒヤします。

隆起している道路

マレーシア(クチン)では、車の減速を促すために隆起した道路や減速帯が多く設置されています。特にカーブの手前や住宅地、学校、店舗などの施設前には大きなバンプがあり、かなりゆっくり進まないと「ガクン!」と大きな衝撃を受けます。また同様にスピードが出そうな急な下り坂や合流前に減速帯も至る所に設置されています。

制限速度が60〜80km/h

マレーシアの高速道路の速度上限は、80km/h〜110km/hです。しかし、一般道路も市街地は60km/h〜80km/hの上限の場所も多くあり、高速道路並みのスピードが出ていることもあるため、上記で説明したような減速帯が設置されているようです。

停止禁止エリア

道路上に描かれた大きな四角にバツが描かれた表示は、停止禁止エリアです。日本では消防署や警察署の前の道路にゼブラゾーンがありますが、マレーシアではそういった施設や十字路、T字路など交通が妨げられると予想される場所にもこの停止禁止マークがあります。

ガソリンスタンド

日本と大きく違うのはガソリン代です。マレーシアでは週ごとに値段が発表されますが、2024年10月24日時点での価格は以下の通り。(1リンギット=34円で計算)

Diesel(軽油): RM2.95 (約100円)/リットル 

RON95(レギュラー): RM2.05(約70円)/リットル

RON97(ハイオク): RM3.19(約108円)/リットル

GlobalPetrolPrice.comによると世界の平均ガソリン価格は円換算で約188.84円/リットルなので、世界的に見てもマレーシアのガソリン価格は激安と言えます。その安さの理由としては、産油国であることと、政府が価格を統制し、ディーゼルとRON95については補助金を出していることから。一方で、世界的な脱炭素の動きから、ガソリンの補助金も今後見直される可能性もあり、実際EV車や充電ステーションもたまに見かけます。

駐車場のシステム

マレーシアでは、地域によって駐車場システムが異なります。私たちが住んでいる東マレーシアのクチンでは、ショッピングモールなどの施設に入るとき、ゲート前のカメラで車のナンバーを認識する仕組みが多く見られます(上記写真参照)。駐車料金は、帰る前にモール内にある専用機械で精算するのが一般的です。

支払い方法は機械によって異なり、現金やデビットカード、QRコードでの支払いが可能です。駐車料金は施設によって違いますが、2〜3時間でおおよそ1〜3リンギット(約34〜102円)ほどです。

また、モール内に有人の支払いブースがある場合もあり、その際は車のナンバーを口頭で伝えると料金が提示され、直接支払うことができます。

もう一つよく見かける駐車システムとして、飲食店が並ぶエリアに多いタイプの駐車場があります(下の写真参照)。

このような場所は無料で利用できることが多いですが、地面に数字が書かれている場合は注意が必要です。

こうした場所では、下のパーキングクーポンを使用します。

使い方は簡単で、駐車した場所に戻る日時を爪で削り、車内のダッシュボードに見やすく置くだけ。20セン、50セン、80センの3種類のクーポンがありますが、30分の駐車は20セン1枚で大丈夫です。(1時間以上は、20セン、50セン、80センを組み合わせて使います。)

クーポンは、駐車場の近くにあるクーポン売り場で購入できます。駐車時間30分用のクーポンは20枚綴りで4.25リンギット(約150円)で販売されており、1回あたりに換算する約7円と非常に割安です。

私たちも最初に利用した時は、このシステムを知らずに無断で駐車してしまい、戻った時に違反駐車の紙がワイパーに挟まれていました。近くのクーポン売り場に駆け込み、未払いのペナルティとして3リンギットほど支払い、クーポンについて教えていただきました。

まとめ

日本とは勝手が違うことが多く、最初は戸惑うこともありましたが、マレーシアでの車の運転は生活に欠かせません。車のおかげで新しい発見や出会いがあり、充実した毎日を過ごせています。これからも安全運転を心がけつつ、楽しみながらマレーシアのドライブ生活を続けていきたいと思います。

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