水素で繋ぐ東マレーシア・サラワクの交通網

Head for Kuchingのサイトへようこそ!私たちは、ボルネオ島にある東マレーシア・サラワク州の州都クチンへ2024年の夏に移住を目指している3人家族です。公共交通機関について言うと、様々な交通手段が充実している西マレーシアのクアラルンプールに対して、クチンの街は電車も通っておらず、移動と言えば、車やバイクが主な手段です。それだけに、車の渋滞が問題になっており、渋滞緩和が喫緊の課題でもあります。

クチンの街の渋滞

しかし、この問題解決に向けて、今クチンの街が大きく変わろうとしています。それは、クチンの交通網に水素を使った世界初の「スマートトラム」を導入しようとしていること。

サラワクメトロの公式YouTubeに完成予想CGがあります。

Sarawak Metro 公式YouTube

クチンの水素電池スマートトラムは、2025年の開通を目指すブルーライン(約27.6km)から始まり、2026年にレッドライン(約12.3km)、2027年にグリーンライン(約30km)と3路線へ順次オペレーションを広げていく予定です。

トラムとは、路面電車と訳されることが多いですが、バスと電車の間のような乗り物です。サラワクの「スマートトラム」は、中国中車(CRRC)株洲が開発した”Autonomous Rapid Transit” (ART)と呼ばれる車両で、今後38台が中国から納入予定だそうです。

最大の特徴は・・・動力源が水素であること。

サラワク州は、水素をクリーンエネルギー源として積極的に推進しており、「スマートトラム」も水素燃料電池で走る次世代の乗りものとして注目されています。ARTは他の国でも走っていますが、水素を動力としたものは、クチンが初めてになります。

1回の充電で245キロメートル走行可能。

他の特徴として・・・

  • 車輪はゴムタイヤ
  • 道路上をセンサーで走行
  • 乗客最大300人収容 (3両編成の場合)
  • 最高時速70キロメートル

電車のようにレールを敷く必要がないため、より安価で早く導入できるメリットがあります。また道路上の線を車両についたセンサーが読み取って進むため、積雪のある国での導入は難しいですが、マレーシアのように暖かい国だと親和性が高いと言われています。

今後数年の内にクチンの街の交通インフラがどのように変わっていくのか、環境に負荷をかけない形で、より住み心地が良くなることを期待したいです。

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